『或る秋の日』ライナーノーツ
今年3月、35周年アニバーサリー・ツアーを終えた後、佐野元春の活動がさらに加速している。
野外フェス「サマー・ソニック」、沖縄「What a Wonderful World 16」 への出演。自身がプロデュースするイベント「THIS! 2016」開催。東京・大阪ビルボードライブでの定期セッションなど、その活動の充実ぶりは近年になく著しい。
昨年発表したアルバム『Blood Moon』は、メロディの充実度、言葉の鋭さ、演奏の躍動感、どこを聴いても現在の彼が現役のアーティストとして前進し続けていることを証明する傑作として高い評判となった。
そんな余韻が残る中、この年末にiTunes Storeを通じて新作3トラックEP「或る秋の日」がリリースとなった。
コヨーテ・バンドとの熟成されたバンド・サウンドが聴ける、M1「新しい雨」。男女の出会いと別れを4分間に凝縮した胸を打つ愛の歌、M2「或る秋の日」。昨年、電機メーカーのWEBのドラマの主題歌として採用された、M3「私の人生」。
佐野元春の最新曲3曲は、どれも人生を肯定する瑞々しいポップ・ロック曲となった。
現在、佐野とバンドは、スタジオで新作アルバムのためのレコーディングに取り組んでいる。 佐野いわく、新しい次元に踏みこんだコヨーテ・バンドにとってキャリア最高のアルバムになるだろう、とのこと。新作アルバムの発表は来年春に予定されている。
新作アルバムに先がけて、佐野元春 & ザ・コヨーテバンドの最新3トラックEP『或る秋の日』。この秋冬、全国中に響かせたい曲の完成です。お楽しみください。
【新曲「或る秋の日」の発表にあたって佐野元春からのコメント】
ファンの皆さんに新曲を届けられるのは嬉しいことだ。
新作アルバムの発表に先がけてリリースする3曲。
「新しい雨」は、コヨーテ・バンドのごきげんなジャム。
「或る秋の日」は愛の唄。ただし、発情したボーイ・ミーツ・ガールの恋愛ソングではない。
「私の人生」はこのEPのための新しくミックス。音の壁は健在だ。
どれも今の季節に聴いてほしい曲。できれば明けて新年にも聴いてほしい。
気にいってもらえるといいな。
2016年11月 佐野元春