午後1時過ぎ、元春をはじめ5名の審査員が揃う。
審査に先立ち、届けられたばかりの「カシオEXILIM EX-S3 moto version」がお披露目される。起動画面が元春の映像というオリジナルバージョンだ。しかも、(株)カシオのご厚意により賞品として2台ご提供いただけたので、最優秀賞を2作選出することが決定する。EXILIMを見た駿東さんからは「審査員はもらえないんですか? グッド審査員賞ってないんですか?」というジョークが飛ぶ。
午後1時30分、元春からの審査方法の説明がある。
まず、第1次審査で10作品を選出。審査対象は、ファン投票で選ばれた上位26作品に、mofa・MWS推薦作品を加えた38作品。審査は「印象・アート性・意外性・独自性・ヴィジターズ度」の項目に各10点、合計50点満点での採点になる。そして、第2次審査では、審査員の合議制で最優秀賞が選出されることになる。
午後1時40分、第1次審査開始。
1作品ずつ、タイトルやディスクリプションが紹介され、作品がプロジェクターで映し出される中、各審査員は手持ちの用紙に点数を書き込んでいった。みんな真剣な表情で、言葉はほとんど無い。
途中、元春から「実際にニューヨークからの応募もあった」ということが紹介された。
午後2時30分、第1次審査終了。
審査員の手元から採点用紙が集められる。
集計の間を利用して、各審査員はノミネートに漏れた作品も含めた全作品の中から、審査員特別賞の選考に入る。
午後3時00分、集計結果発表。
審査員全員に集計結果がプリントアウトされた結果が配られる。
同点作品があったため、次の11作品が第1次審査通過となった。
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137
憂鬱な恋
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29
ペンギンだけが自由に飛んだ
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151
あらかじめ区切られた空へのオマージュ
97
散歩未知
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14
shisen#003
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25
光の公園
(A PARK OF SUNSHINE)
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185
朝が訪れる前に
141
クールなふりして
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123
アベニューB
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80
異端児
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159
心に写したピクチャー
そして、いよいよ第2次審査が始まった。
ここでの審査員は饒舌だ。作品がひとつずつプロジェクタに映し出されると、「構図が気持ちいい」「文句なしにユーモアがある」など意見が飛び交う。今回応募された作品のすべてに言えることは、どれもタイトルが秀逸であることだ。写真だけではなくタイトル、さらにはディスクリプションを含めて、ヴィジターズに呼応する「作品」を作ろうという、参加者の想いが伝わってくる。また、デジタルか銀塩フィルムか見分けがつかないほどクオリティの高いものや、デジタルカメラの手軽さでなければ撮れない構図など、どの作品もそれぞれに光る部分をもったものばかりだった。
さまざまな意見が出尽くしたところで、挙手によって最優秀賞2作品が選出された。
栄えある最優秀賞に輝いたのは次の2作品、おめでとう!
25
光の公園
c-may
[審査委員コメント]
家族や友達と離れて一人になった時の移動感というのをビジターズ度とすると、とてもビジターズ度が高いと思う。特別なところを撮ってないんだけど、こういう景色をちゃんと見ているところが良い。構図的にも巧い。
97
散歩未知
ぽん
[審査委員コメント]
みんなタイトルで写真を作品として完成させようとしている。その中で、ちょっときわどいんだけど許せちゃうタイトルです。ニューエイジのPVを思い起こさせるアングルも良い。
佐野元春 総評
20年前に作ったアルバムの曲を心にずっと留めておいてくれ、20年という月日が経っても、こうして音楽とは違った表現でアウトプットしてもらえるのは本当に光栄です。今回、惜しくも選考から漏れた写真の中にも、良い作品がたくさんありました。
皆さん、応募にあたって相当に工夫と考えを巡らせたんだなと思った。僕は本当に理知的だなと思ったのは、タイトルとその説明です。瞬間的に風景を切り取っているんだけど、「なるほどこの説明にこの写真か」と。みんな「意味」をきちんと求めている。みんな、すごくコンセプチュアルな作業をしてくれたんだなと、ここに掛けてくれた情熱と時間に頭が下がりました。
残念ながら賞に漏れた他の作品も、フォトグラファーの松本さんが最後まで選考を悩まれるほど、いずれも劣らぬ力作ぞろいだった。同時にmofaメンバーによってmofa賞も選出された。
新井敏記 賞
159
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心に写したピクチャー
移動感というのが自分の中でモチーフになっている。自分でも録りたいと思う写真。すごく好きな写真です。
松本康男 賞
38
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?
何でもない景色に見えるが、山が壊れている見せ方が良い。空が多くて気持ちがいい。
山崎二郎 賞
76
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訪問者たち
分かりやすい写真。行く人、来る人、訪問者という感じの写真を選びました。
駿東宏 賞
116
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パレード
VISITORSの今のジャケットにしたら面白いだろうという写真を選んだ。意外性もあり面白かった。
中野秀紀 賞
125
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shining
僕がVISITORSを初めて聴いていた、20歳頃に持っていたイメージに近い写真です。
mofa
賞
215
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心に写した風景
「VISITORS」の静の部分が表現されている感じがします。光を求める空の色と街燈という構図も素敵です。
佐野元春賞
184
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アウ!アウ!アウ! アウ! アウ!
僕は、コンプリケーション・シェイクダウンのプロモーションビデオの中で、シャウトに合わせてカタカナでアウアウアウと書いた。おそらくそれを引き金にして、しかもOUTにかけているのが面白いと思った。
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コンテスト実施要項
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最終応募作品一覧
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取材・構成: 今井健史、森本真也
撮影・デザイン: コヤママサシ
編集協力: M's Factory
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