ハートランドからの手紙#182 |
掲載時:2005年5月 掲載場所:広報用チラシなどに使用 / レーベル:バッファローレコーズ 掲載タイトル:ストリングチーズインシデントの新作に寄せて |
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音楽を生業として選んだ以上、音楽で人生を全うしたいというのがミュージシャンの本音だろう。しかしそれをうまくやってのけるには相当な技とパワーがいる。フィッシュやSCIは自分たちでシステムを持つことでそれを実現した。自分たちでレーベルを経営する利点を最大に生かしていているのが彼らだ。 そのSCIが新作「ワン・ステップ・クローサー」をリリースした。前作までは 'ジャムバンド' のレコードらしく、インストルメンタル曲が占める割合が多かったが、本作では13曲すべてにボーカルが入り、'ポップ・ロック' のレコードとしても一級の仕上がりとなっている。 全員が曲を書き、演奏し、歌も唄うという点は、残念ながら昨年解散したフィッシュもそうだ。そんな彼らの真骨頂はやはりライブ・ステージにある。今年も本国での野外フェスティバルを始め、日本でのアピアランスも期待できそうなSCI。この新作「ワン・ステップ・クローサー」がステージでどう展開されるのかほんとうに楽しみだ。 佐野元春 |
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