自身のクラシックスを新世代にプレゼンテーション佐野元春 & THE COYOTE BAND による “再定義“ アルバム
優れたポップセンス、卓越したソングライティングとライブ・パフォーマンスで音楽シーンに唯一無二の存在感を放つ佐野元春。2025年3月にデビュー45周年、そして現在活動を共にするザ・コヨーテバンドとは結成20年目を迎えた。
その佐野元春&ザ・コヨーテバンドの2025年 新作アルバムが『HAYABUSA JET Ι(ハヤブサ・ジェット・ファースト)』だ。
常に新しい音楽表現を追求する佐野が、今回新作アルバムで取り組んだテーマは「元春クラシックスの再定義」。自身のクラシックスを新世代にプレゼンテーションしたい、として制作された。
新作アルバム『HAYABUSA JET l』 には、これまで多くの若者たちを鼓舞し、勇気づけてきた名曲が最新のスタイルで並んでいる。そこに流れるのは「ノスタルジーだけでは終わらせない」という佐野の強い意思だ。リリックや演奏を可能な限り“今”に響かせる。そうすることで聴く世代に関係なく曲の真価を問う。このところ佐野がよく言う「For future generations」という言葉に、今の彼の想いが伝わってくる。
超絶モダンロック・サウンドが強力だ。レコーディング・エンジニアは長年、佐野の サウンドを手がけているベテラン渡辺省二郎。マスタリングはUKのエンジニア、Matt Colton。ミューズ、コールドプレイ、ジェイムス・ブレイクなどのアーティストを手がける注目のマスタリング・エンジニアだ。
今回の新作について佐野は語る。 「これはセルフカバー・アルバムじゃない。オリジナル盤と匹敵するくらいのコンセプチュアルな作品だ。これまでのファンだけじゃなく、新しい世代の音楽リスナーにも聴いてほしい」
また、「HAYABUSA JET l」というアルバム・タイトルが斬新だ。 「“ハヤブサ・ジェット” はデヴィッド・ボウイのジギー・スターダストやジョン・レノンのウィンストン・オーブギーのような存在、僕のアバターだよ」
デビュー45周年、そしてコヨーテ・バンド結成 20 年を迎えた佐野元春。デビュー以 来の旺盛な開拓精神は今も健在だ。「ノスタルジーだけでは終わらせないぜ」。そんな佐野の声が聞こえてくる。