“佐野元春 マニジュ・フォトコンテスト”
審査会レポート&結果発表

年の瀬も迫る2017年12月初旬、都内某所にて「佐野元春マニジュフォトコンテスト」の審査会がおこなわれた。応募総数183点。この中から、栄えある最優秀賞1点が選出される。

フォトコンテストはこれが3度目の開催となる。審査に先立ち、元春から以前のコンテストでの採点方法や、「新作の発表に合わせて、ファンのみんなとクリエイティブな楽しみを分かち合いたかった」という開催趣旨などが説明された。

今回はズバリ「プロの視点で良い写真を選ぶ」という審査基準が告げられた後、さっそく審査が開始される。

応募作品が1枚ずつ、モニターに映し出される。そのたびに、審査員の3人からは「詩的な作品だ」「これは写真を超えたグラフィックだ」などの意見が出る。また、今回はグラフィックとして加工された作品が多かったこともあり、「どこまでを写真として評価するのか」といった議論もなされた。

こうして、全応募作品の中から十数作の受賞候補が絞り込まれた。そして、最後は審査員全員での合議制で最優秀賞を選出されることとなった。

果たしてプロの眼を捉えたのはどの作品か?

  • 佐野元春 マニジュ・フォトコンテスト審査会 駿東宏 アライテツヤ 審査員はデザイナーの駿東宏氏(写真右)と、フォトグラファーのアライテツヤ氏(写真左)、それに元春の3名。
  • 佐野元春 マニジュ・フォトコンテスト審査会 駿東宏 アライテツヤ
  • 佐野元春 マニジュ・フォトコンテスト審査会 駿東宏

【最優秀賞】

「light」 朝の光/彼女/心にpinup #佐野元春マニジュフォトコンテスト

natsuco suenobuさん(@crico811)がシェアした投稿 -

●crico811さん - light 制作のアプローチを超えて、写真としての力を感じた。(佐野元春) 音楽が聞こえてくる。(駿東宏) 自然な光の暖かさを感じた。(アライテツヤ)

【審査員特別賞】

●maniju_moon_078さん - 旅するManiju 07 マニジュをさがせ! ボルダリングを使っての表現が写真として面白い。この写真を撮るためのアプローチに苦労したあとが見える。そのプロセスも含めて、見ていて楽しい写真です。(佐野元春)
●mineminessさん - 誰もが愚かになるよ 構図が良く完成度が高い。ヒプノシスを思い起こさせるようなポップアート性が面白い。私はこの犬を「原子心犬」と名付けたい。個人的にはこのTシャツが欲しい。(駿東宏)
●fightryoutaさん - くもりのない眼で 合成とは違う写真の面白さ、偶然の面白さやユーモアがある。ちょっと人と違うことをやろうという意識が感じられる。電車と駅舎のローカル性など、一見凡庸に見える景色の中にユニークな面白みを感じる。(駿東宏)
●atsukochopinさん - Manijuの明かり 完成度と発想の素晴らしさに驚愕します。(アライテツヤ)
●yukimagineさん - Zen イエーイ!(アライテツヤ)

【佐野元春賞】

●nekonokibunkoさん - ひとやすみ、ひとやすみ マニジュと枯葉、トンボが描くトライアングルが構図として面白い。

りえさん(@riemiri26)がシェアした投稿 -

●riemiri26さん - 決意 1枚の写真の中に物語を感じるところが良いです。
●bigmama_0426さん - improve 少年ミュージシャンの景色の中にマニジュが存在しているのが嬉しい。上手くなったらバンドでセッションしよう。

佐野元春からの総評

スマートフォンやデジタルカメラの発達もあって、写真という表現の幅が広がったように思いました。そこにある景色だけではなく、モンタージュや加工することによって、その景色の向こう側を描こうという意思が垣間見えたところが楽しかったです。参加の皆さん、力作をどうもありがとう。